シナモン種は,メラニン色素が黒色から茶色に変化することによって発生した色変わり種です。そのため,ノーマル種と比べて見ると幾分黄色が多く発現しているように見えることがあります。ノーマル種がグレーを基調としているなら,シナモン種はシナモン色を身にまとっていると書くことができます。上掲の写真では判別が困難ですが,実際にはもっとシナモン色がはっきりとわかります。なお,シナモン因子は性染色体劣性遺伝であることが知られています。目は黒目を示します。
シナモンは,単純に黒い色素が茶色に変化したものですから,オスとメスの特徴はノーマル種に準じて考えることができます。黄色が多少強く見えるといっても,オスとメスの顔の色は明らかに異なっています。
シナモンは,オカメインコの色変わりとしては,日本で最も古くから知られているものの一つです。その優しい色合いが日本的であるためか,非常に人気の高い品種です。しかし残念なことに,一般のペットショップではあまり見かけることがありません。シナモンの雛を入手することは,なおさら難しいのが現状です。オカメインコに力を入れているペットショップや,あるいはブリーダーさんから直接購入するなど,方法がないわけではありませんが,それでも入手困難な実状には変わりありません。